本研究は、地域コミュニティに基づく避難拠点としての学校施設の機能に着目し、既存施設における防災・減災対策と、安全性を踏まえた学校の配置計画について考究することを目的としている。東日本大震災における津波避難行動の実態調査では、各学校で行われた多様な避難行動について明らかにし、緊急避難先の配置方法など避難空間の計画手法について提示した。そこで得られた知見を踏まえつつ、東海および東南海・南海地方の小中学校における津波避難対策の調査では、避難場所の設定状況や地域特性と避難空間との関係など、避難計画の実態と課題を捉えた。
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