トルコの世界遺産「ベルガマ」(研究開始直後に世界文化遺産登録)の保存計画は、“個”としての建築の保存および耐震設計の指導が優先され、住宅地“全体”の維持・継承と防災の視点が不十分である。そこで密集住宅地の空間システムを分析し、公園・空地などの「ひろば」と街路における防災・減災の課題を整理した。また「ひろば」の日常時と非常時の利用方法を検討し、建築家と「防災ひろば」の提案を作成した。分析結果と提案はWeb上にも公開し、世界遺産エリアの防災・減災計画の必要性を広く説明している。本研究はベルガマの「防災ひろば」の実現に向けた第一歩となる。
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