奈良県下の重要文化財等の物件について、修理工事報告書より建築装飾の関する情報を抜き出し、データベースを作成した。このデータベースでは、各物件に対し、収集した画像をリンクさせ、個別に画像を表示させる機能も備える工夫をおこなった。 装飾の題材に関しては、寺院建築で多く採用されている霊獣に関する図像学的表現について検討し、個々の図像がそれぞれ、決まった特徴を有しているが、その特徴は時代によって変化していることを明らかにした。また、これまで各建築で特定されてきた図像に多くの誤りがあり、特定の際には、図像学的特徴を精査する必要があることを明らかとした。
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