本研究では,2層の磁性層を有する3つの微小磁性体を用いた三次元磁性量子セルラオートマトン(3D-MQCA)によるNAND/NORゲートを提案した.MQCAは,情報の不揮発性,荷電粒子に対する高い耐性を有する.これまでNAND/NORゲートは2次元平面内でのみ実証されており,情報入出力のための端子数が制限されていた.3D-MQCAでは入出力用の端子数を増加させることができ,高機能ゲートの実現が期待される. さらに,磁気力顕微鏡を用いた,複数の磁性層からなる微小磁性体の各磁性層に対する磁化状態制御・検出手法を開発した.本手法は磁性多層膜を用いた他の研究分野での基礎研究に応用する事か可能である.
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