本研究では、磁場中2段階熱処理による単一バリアント化を試みたFe-40at.%Pt合金について、走査型電子顕微鏡(SEM)と透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察を行った。1段階熱処理後のFe-40Ptについて、優先バリアントであるZバリアントとYバリアントの規則度の比をプリセッション電子回折法により半定量的に評価した。その結果、Zバリアントがわずかに優先核生成していることが示唆されたものの、顕著な規則度の差は認められなかった。次に、2段階熱処理後の試料についてSEM観察を行った結果、各バリアントが大きく成長し、マルチバリアント構造となっていることが分かった。
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