原子間力顕微鏡(AFM)を用い、プローブを薄膜断面にアプローチする新たな薄膜解析手法の確立を目指した。本研究ではAFMによる強誘電体薄膜試料の断面観察のために試料の加工方法とその条件及び観察方法を検討した。 Si基板上に酸化物株電極およびPMN-PTあるいはPZT強誘電体薄膜を堆積させた薄膜をArイオンミリングにより加工し、断面AFM観察した結果、適切に微構造が観察され、PZT層において圧電応答によるバタフライカーブおよび圧電応答像の観察に成功した。定量的な評価は今後の課題であるが、イオン研磨による薄膜断面形成技術およびAFM観察技術の確立に成功した。
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