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2014 年度 実績報告書

医療機器の高剛性化およびMRI対応を目指したモリブデン系バイオマテリアルの創製

研究課題

研究課題/領域番号 26820310
研究機関東北大学

研究代表者

成田 健吾  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (70632339)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
キーワードモリブデン合金 / 生体用金属材料 / 疲労特性 / ヤング率 / 磁化率 / MRI対応
研究実績の概要

本研究では、高剛性および低磁化率を示すモリブデン(Mo)系バイオマテリアルの創製を目指して、Mo系合金を作製しその物理特性および力学的特性を評価する。平成26年度は、粉末冶金法により作製したMoおよびMo-0.5 Ti-0.1Zr合金を準備した。また、アーク溶解方によりTi-(25-40)Mo合金を準備した。これらの材料に対して、(1)剛性の評価となるヤング率測定、(2)磁性の評価となる磁化率測定、および(3)機械的安全性評価となる引張試験、疲労試験を実施した。
(1)ヤング率測定の結果、MoおよびMo-0.5Ti-0.1Zr合金は、Ti-6Al-4V ELI合金の3倍近く高いヤング率を示すことが分かった。また、Ti-(25-40)Moでは、Mo添加量の増加に伴ってヤング率が高くなることがわかった。最も高いヤング率を示したTi-40Moのヤング率は、Ti-6Al-4V ELI合金のそれを上回ることがわかった。
(2)磁化率測定の結果、MoおよびMo-0.5Ti-0.1Zr合金は、従来製バイオマテリアルであるTi-6Al-4V ELI合金の3分の1以下の低磁化率を示すことが分かった。Ti-(25-40 mass %)Moでは、Mo添加量の増加に伴って磁化率が低くなることがわかった。しかし、最も低いヤング率を示したTi-40Moの磁化率は、Ti-6Al-4V ELI合金のそれよりも若干高い値を示した。
(3)引張試験の結果、MoにTiおよびZrを微量添加することによって、引張強さおよび伸びともに上昇することがわかった。Ti-(25-40)Moでは、Mo添加量の増加に伴って引張強さが上昇し、伸びが減少することがわかった。Ti-40Moは極めて脆性であり、弾性変形域で破断する結果となった。疲労試験の結果、Mo-0.5Ti-0.1Zr合金の疲労強度は極めて優れることがわかった。

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公開日: 2016-06-01  

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