β型Ti合金において発現する疲労軟化現象とω相バリアントの単一化について単結晶と疲労試験を用いて調査した.Ti-xNb合金ではNb濃度増加にともなってβ相が安定化する.β相の相安定性が低いTi-34Nb合金では全歪振幅が弾性変形内である場合,サイクル数が増加するにつれて最大荷重が増加し破断に至った.一方,全歪振幅が塑性変形領域ではサイクル数増加にともなって,最大荷重は増加し,約200サイクルにてピークを示した後,疲労軟化現象を示した.この疲労軟化前後でω相バリアントが選択され単一化されていることを透過型電子顕微鏡観察にて解明した.
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