研究課題
若手研究(B)
ポリマー膜素材を構成する種々の分子構造を対象に、素材近傍の水和構造や素材間の会合状態を分子動力学法によって理論的に評価した。たとえばポリメタクリル酸メチルを構成するケトン部位は、その近傍において顕著な水和構造を形成するが、会合状態は必ずしも明瞭ではない。これとは対照的に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を構成するヒドロキシル基は、互いに会合状態を生じる一方で、明確な水和構造は観測されない。このように、素材近傍の水和構造や会合状態は、素材の種類によって顕著に異なることが確認された。
化学工学・物理化学