ケージ型大空間ゼオライトはその特徴的な結晶細孔構造から吸着剤や触媒としての工業的利用価値が高いが、多くの場合、従来合成法において高価で複雑な有機テンプレート(骨格を制御するための有機物)の利用が必須であるため、合成プロセスの高コスト化、煩雑化、高環境負荷が問題となっている。このため、有機テンプレートを用いずに有用なゼオライト結晶構造を制御する方法の確立が望まれている。本研究は、種結晶添加法を駆使してケージ型大空間ゼオライトをはじめとする種々のゼオライトの有機テンプレートフリー合成を行い、得られたゼオライトの特性などについて考察する。
|