黒鉛を一層にした構造を有するグラフェンは電極や触媒担体などへの応用が期待されている。本研究では、5、7員環や窒素を含む芳香族化合物を原料とし、脱水素反応のみを進行させ、原料の構造を維持した状態でグラフェンを合成することを試みた。そしてこのグラフェンを電子顕微鏡や種々の分光分析に計算を組み合わせて解析した。アズレンを原料として低温合成することにより、一般的な6員環のみからなるグラフェンとは異なるグラフェンを合成できた。含窒素グラフェンに関しては、特にフェナジンを使用することによって、1種類に近い含窒素官能基をグラフェンに導入できた。
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