高性能な燃料電池の実現には、親水部と疎水部が、それぞれナノサイズの集団として相分離し、プロトン輸送部位が明瞭かつ高密度なチャンネル構造を形成して集積化できる新規材料の開発が重要である。本研究では、その特異な集積構造を分子レベルから設計し、ナノ相分離構造を制御した新奇なプロトン伝導体及び電解質膜を構築することに成功した。さらに本研究過程において、急角度に捻れた立体構造と水素結合部位を有する新奇な疎水性ユニットが、プロトン伝導性分子との自己集合により、一次元状に集積した高密度な伝導チャンネルを形成する現象を偶然発見し、明瞭なナノ相分離構造を構築するための新たな自己集合法を開拓することに成功した。
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