研究課題/領域番号 |
26820360
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 晃代 名古屋大学, 生命農学研究科, 研究員 (40727640)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 学会発表 |
研究実績の概要 |
申請者らは、抗体を基盤とした新たなセンサー分子による、高感度な免疫測定法の開発を目的として研究を行っている。本年度は以下のような成果が得られた。 1)センサー分子を開発・評価する上で、機能を有した抗体融合タンパク質を安定かつ大量に調製することは重要である。抗体融合タンパク質を大腸菌において発現させることができたが不溶性となってしまうことが問題であった。そこで、その生産性を増大させかつ可溶性タンパク質として取得することを試みた。様々な因子(N末端配列やシャペロン分子との共発現)を検討した結果、可溶性画分中の発現量を検出限界以下から主産物として取得することに成功した。 2)抗体融合タンパク質を精製し、ELISAによる評価により抗体として機能することを確認した。 3)申請者らのグループで開発されたB細胞からのモノクローナル抗体スクリーニング方法により、ウサギから新たに3種類のモノクローナル抗体を取得した。これらが大腸菌により生産可能であり、抗原に対する高い親和性を有していることを明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
抗体融合タンパク質を可溶性タンパク質として大腸菌にて大量生産できる系を構築することに成功した。これは申請者らの考案したセンサー分子の機能評価を行う上で最も重要なステップである。今後、得られた精製タンパク質により、センサーとしての評価を進められると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までの成果に基づき、以下のように研究を推進する。 1)精製した機能性抗体により、申請者らの考案したセンサー分子を形成し、それを用いた抗原検出系を確立する。 2)免疫学的検査手法のセンサーとして、既存技術と比較・評価する。 3)センサー分子をより強固なものとするために、タグ配列付の発現系を試みる。 4)昨年度に引き続き、B細胞からモノクローナル抗体を取得する。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末旅費の使用予定に余分が生じたため
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次年度使用額の使用計画 |
消耗品購入に使用予定
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