本研究では劣駆動制御を実システムに積極的に適用するために,1)入力方向制約下における劣駆動制御手法の導出,2)アクチュエータのフォールトトレラント配置解析を目的とした.劣駆動制御は,制御する状態変数の数より少ない入力数で制御を可能とする.そのため,宇宙機のアクチュエータがいくつか故障した際にも,残されたアクチュエータで姿勢制御や位置制御を行うことができる.特に宇宙機軌道上で修理することが難しいため,劣駆動制御を積極的に活用できれば衛星の信頼性の向上に貢献する.本研究では先に述べた2つの点に着目し,劣駆動姿勢制御を実システムに適用しやすくするアクチュエータ配置と制御手法を明らかにした.
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