河川輸送はコストや環境負荷の面で利点が多い.その主要な担い手であるプッシャー・バージ(PB)は操船性も良く,近年では,バージ曳航方式による石炭輸送が盛んなマハカム川(インドネシア)への導入も検討されている.こうした潜在的活用ニーズは高い一方,一般商船とは異なる事が予想される抵抗性能・操縦運動性能(保針性・旋回性)については不明瞭な部分が多い.そこで本研究では,水槽試験,シミュレーション計算,CFD解析によりPBの諸性能を包括的に議論した.また連結部の流場に着目して,バージ船尾形状改良による抵抗低減の可能性を示した.加えてマハカム川を対象に操船シミュレーションを行い,PB方式の有用性を示した.
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