本研究は実海域を航行する船舶主機の回転数や負荷トルクの不規則な変動量の有義値と最大値を推定する方法を提案し、主機を搭載する際に検討する設計値などの諸量がこれらに及ぼす影響を調査することを目的とする。 まず、主機回転数と負荷であるプロペラトルクの不規則時系列変動を推定するための数学モデルを提案し、水槽模型試験結果と比較してその妥当性を検証した。次に従来の船舶工学で用いられてきた時系列変動の統計的有義値や最大値の推定法を拡張して回転数・トルク変動の変動量統計値を推定する手法を提案した。最後に主機ガバナーの比例ゲイン相当係数を例に感度調査を行い、変動量統計値との関係性を分析した。
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