本研究では核融合プラズマの第一原理モデルである5次元ジャイロ運動論に基づいた多粒子種乱流シミュレーションにより、核融合炉炉心プラズマ中の燃料および不純物輸送過程の解析を実施した。複数のイオン種で構成される燃焼プラズマの解析を実現する多粒子種シミュレーションモデルを開発し、それらを活用した大規模数値シミュレーションを実施した。一連の研究により、トカマク実験データとの比較によるシミュレーションコードの予測精度の検証が進展するとともに、乱流を駆動する微視的不安定性に対する水素同位体質量の依存性や、燃焼プラズマ乱流における燃料イオンおよびヘリウム灰の輸送特性に関する理論的解明が進展している。
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