ITERで予測される大電流逃走電子の発生に関し、MHD不安定生による大域的な磁場構造変化と逃走電子の発生・増幅過程の相互作用を解析するシミュレーションを開発し、(1) MHD不安定生に伴う電圧スパイクがバースト的な逃走電子発生をもたらすこと、(2) MHD不安定生が電流分布平坦化を引き起こし、インダクタンス変化を通じて正味逃走電流発生量に影響を与えること、を明らかにした。加えてビーム平衡コード、VDEコード、不純物コード、荷電粒子軌道追跡コードなどの要素コードを整備し、大量不純物入射を用いたITERの緊急停止シナリオの統合シミュレーション研究を展開する基盤を構築した。
|