本研究では,揮発分放出と部分酸化反応を伴う微粉炭チャー粒子周りの物質移動解析を実施し,揮発分放出が微粉炭チャー粒子表面への酸化剤の物質移動に及ぼす影響を検討した.その結果,揮発分放出により生じる対流が酸化剤の物質移動を阻害するものの,揮発分放出過程において微粉炭チャー粒子表面の酸化剤濃度はゼロとはならないことがわかった.種々の条件においてケーススタディを実施し,種々の反応温度,酸化剤濃度と粒子径に対して炭種に依存するモデルパラメータ1つのみで揮発分放出がチャー粒子表面への酸化剤の物質移動を阻害する影響をモデル化し,揮発分放出とチャーの部分酸化反応が"半"並発で進行することを表現した.
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