研究課題
<1. カルシウムイメージングによる神経細胞の活性測定>について、別々のカメラ等で同時に撮影した多色蛍光の動画像を、カメラの出力のまま変換せずにまとめて扱う中間形式を開発し、4Dイメージングの画像解析におけるデータ容量を1/3程度まで削減することに成功した。また取得した神経活動の時系列データについて、自発的な活動がどこまで予測可能か確かめた。予測には人工ニューラルネットワークの一種であるConvolutional Neural Network法か、Cross Embedding法などで利用されるk近傍法と変数選択法を組み合わせた方法かのいずれかを用いた。2000フレームのデータのうち最後の200フレームを予測用として除き、前半900フレームを学習用、後半900フレームを検証用として、それぞれ10時点先を予測させた。いずれの方法も、塩刺激に応答するような神経の活動は比較的容易に予測できたが、それ以外の自発的な活動については予測が困難であった。またk近傍法については、ICA法などでは見落とされやすい、相対的に小さな変化であっても、時系列予測に役立つ特徴を抽出できることがわかった。<2.実験データに基づいた数理モデルの作成>について、前年度までに作成した酸素走性のモデルを援用して、塩濃度変化に伴うDAGレベルの変化をもとに、塩走性行動の数理モデルを作成した。この数理モデルは現時点ではピルエット機構による塩走性しか再現できないが、風見鶏行動の数理モデルと適切に結合させることで、両者の機構を同時に表現できる数理モデルの基盤とすることができる。
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http://molecular-ethology.bs.s.u-tokyo.ac.jp/labHP/J/JResearch/