以前の研究では、TSPO(トランスロケーター淡白)リガンドがアルツハイマー病マウスにおいて保護的作用を示した。当研究では三つの次世代TSPOリガンドの潜在的適切性を検証することを目的としている。新しいリガンドの脳透過性及びTSPOへの結合性をマウスの生体脳とヒトの死後脳で調べた。さらに記憶メモリにたいする効果をマウスで調べた。三つのリガンドはいずれもメモリ機能を改善した。そのメモリ改善の作用機序は脳内モルモン産生促進によるものと考えられている。我らの結果はこれらのTSPOリガンドがアルツハイマー病治療に有望な候補物になる可能性を示唆した。
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