本研究は、アミロイドβの神経細胞毒性をポストシナプスタンパク質ドレブリンの集積度を指標とすることにより、アミロイドβによる神経細胞死に先立ってシナプス機能異常が惹起されること、およびこの異常がヒストン脱アセチル化酵素 (HDAC: Histone deacetylase)の阻害剤であるSAHA (suberoylanilide hydroxamic acid:別名ボリノスタット)の添加により防がれる事を明らかにした。近年、アミロイドβはアルツハイマー病だけでなく、うつ病でも増加する事が報告されている。以上によりHDAC阻害薬が今後精神疾患の治療に応用できる可能性が示唆された。
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