不妊症の約半分は男性に起因し、その原因の約20%は精子運動能の低下(精子無力症)であると言われている。本研究では、精子無力症の原因遺伝子の同定を目指し、CRISPR/Cas9システムを用いて、精子運動能に関わると示唆されている遺伝子のノックアウト(KO)マウスを作製した。その結果、精子の運動能低下や鞭毛形成不全のために生殖能力が低下するKOマウスを8ライン作製することができた。これら遺伝子のうち、Ppp3r2とCabyrについて詳細な解析を行った。他のKOマウスについても引き続き解析を行っていく予定である。
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