NAK/Nokhラットは完全な眼球欠損を認める無眼球ラット系統であり、その主要な発症原因となる遺伝子変異は、第16番および2番染色体に存在することを明らかとした。そこで、これら染色体領域を対象とした次世代シークエンス解析により、第16番染色体ではTti2およびCyp4v3、第2番染色体ではGja8およびAbca2がNAKの無眼球症に関与する有力な遺伝子であることが示唆された。さらに、Tti2についてはアミノ酸残基の置換を引き起こすミスセンス変異がNAK特異的に同定された。以上の結果から、本研究はTti2がNAKの小眼球症の原因の一つとなることを強く示唆した。
|