PRAMEの発現は癌の悪性度と関連することが知られている。100例の肝細胞癌臨床検体を用いた遺伝子発現解析の結果、癌部でのPRAME陽性例では臨床病期、腫瘍マーカー、再発などと関連し、癌悪性度が高くなっていた。また非癌部での陽性例では手術後の再発率が高く、生存期間が短いことが明らかとなった。PRAMEは高分化型HCCに比べ低分化型でより強く発現していた。以上の結果から、PRAMEの発現は肝細胞癌の悪性度の指標になるほか、再発を予測するマーカーとなりえる可能性が示された。 またレチノイン酸シグナルによる肝細胞癌の抗癌剤感受性増強効果について研究を行い、学会発表および学術論文として発表した。
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