アルキル化剤に起因するO6メチルグアニン(O6meG)はDNA複製においてCと同程度の割合でTと対合してO6meG/T誤対合を形成する。この誤対合はミスマッチ修復(MMR)因子により認識され、チェックポイントの活性化とアポトーシスによって細胞ごと取り除かれるが、詳細な分子機構には不明な点が多い。本研究ではアポトーシス誘導過程の詳細を明らかにするため、MMR複合体と協調して働く因子を精製し、新規因子の同定を試みた。その結果、新規アポトーシス因子として3つの遺伝子を同定することに成功した。この結果は発がん抑制のメカニズムや新規抗がん剤の開発のヒントになると考えられる。
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