研究成果の概要 |
術前化学療法を施行したTNBCにおいて、針生検標本でのCD8陽性TIL(細胞障害性T細胞),CD8/FOXP3(制御性T細胞)比が有意にpCRと関連していた。また、術前化学療法後non-pCRにおける検討では、遺残腫瘍内CD8陽性TIL,CD8/FOXP3比が予後と有意に関連しており、また、これらの因子が生検標本と比較し遺残腫瘍で上昇していた症例では、有意に予後良好であった。これらの結果から、TNBCの予後を改善すべく新たに標的とする対象として、術前化学療法後のnon-pCR症例かつ抗腫瘍免疫能が低下した集団が、新規標的治療、特に免疫チェックポイント阻害剤の適した対象と考えられる。
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