本研究は、悪性中皮腫におけるオートファジーの役割を明らかにすることを目的として行われ、以下の成果が得られた。①悪性中皮腫細胞株では、正常中皮細胞や不死化中皮細胞株に比べてLC3の発現が高かった。②GFP-LC3発現悪性中皮腫細胞株を用いて、GFP-LC3(オートファゴソーム)を観察すると、GFP-LC3は、通常の培地による培養でも悪性中皮腫細胞内に観察された。飢餓培地では悪性中皮腫細胞内のGFP-LC3は増加した。③オートファジー阻害剤は、オートファジーを阻害し、悪性中皮腫細胞株の細胞増殖を抑制した。悪性中皮腫細胞では、恒常的にオートファジーが活性化し、細胞増殖に関与する可能性がある。
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