研究実績の概要 |
次世代型シークエンサーを用いた変異型ヒトプロモーターの網羅的解析法の構築を行った.現在までに,ヒトEF1a1、GAPDH, DDX5, RPS12, PGK1, RBBP5, NTS, ARL6IP5遺伝子プロモーターのDNA断片を材料に,1つのプロモーターに対し1万~3万種類の変異プロモーターライブラリーを作成した.その後 HiSeq2500を用い,プロモーター配列の決定を行った.また細胞内に導入後,レポーター遺伝子のcDNAをHiSeq2500で解析することでプロモーター活性の測定を行った.得られたデータを基に,DNA配列とプロモーター活性間の相関解析を行った.変異パターンを説明変数としたプロモーター活性の変化を目的変数とした,モデルを構築した.構築されたモデルはプロモーター活性の実測値と予測値の相関係数rが0.5~0.6となり,ある程度の精度で活性を説明するモデルを構築できた.また,プロモーター活性に強く関連すると予測された塩基箇所は数塩基連続して出現する傾向があり,転写因子結合配列の候補であると考えられる.モデルから転写活性を増強させる塩基候補が幾つか見つかり,ルシフェラーゼアッセイによる検証を行った.実際にプロモーター活性が予測道理上昇することを確認できた.
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