アルツハイマー病の危険因子である一回膜貫通蛋白質sorLAの細胞外領域全長(sorLAect: 2030残基)について,構造解明を目指した研究を行った.研究開始当初は,分割した断片での構造研究を計画していたが,期間初期にsorLAectをシャペロン蛋白質と共発現させることで分泌発現させる方法を発見したため,組み換えsorLAectの発現・精製系を構築し,その分子形状を透過型電子顕微鏡を用いて観察する計画へと変更した.その結果,世界でも初めてsorLAectのネガティブ染色像を得ることに成功し,分子全体としては折れ曲がりのない伸びた形状を取っていることを明らかにした.
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