ポリガラクツロナーゼはペクチンを加水分解する酵素である。植物において、従来、ポリガラクツロナーゼは細胞壁に分泌・局在し、一度細胞壁で組み立てられたペクチンを分解していると考えられていた。特に、果実の成熟、落葉・落果、花粉の成熟等の細胞壁強度を変化させる必要がある生命現象に関わるポリガラクツロナーゼについて、広く研究がなされてきた。本研究では、従来型とは異なり、細胞内膜系であるゴルジ体に局在する新規ポリガラクツロナーゼを見出し、その酵素学的性質を明らかにした。また、シロイヌナズナゴルジ体局在型変異体の解析を行い、生体内における役割について迫った。
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