ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)はヘパラン硫酸(HS)を側鎖にもつ糖蛋白質であり、様々な分子と相互作用することで多くの生理機能を調節する。一方、ヒトにおいてリソソームに局在するHS分解酵素の欠損は、様々な発達異常を伴うムコ多糖代謝異常症を引き起こす。本研究では、ムコ多糖代謝異常症の疾患モデルとしてショウジョウバエを用い、発生過程におけるHSの分解の役割を調べた。HS分解酵素の一つであるイズロニダーゼの機能に注目し解析した結果、イズロニダーゼの機能減少はBMPシグナルの低下を引き起こし、翅の形態異常を引き起こすことが分かった。
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