研究課題/領域番号 |
26840044
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
亀井 敬 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (90450650)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | フォトクロミック分子 / モータータンパク質 / ヌクレオチドアナログ |
研究実績の概要 |
研究目的である、モータータンパク質の構造変化を光可逆的に誘起できるヌクレオチド誘導体の合成を試みた。 この分子の設計指針としては、タンパク質に共有結合する部位、光応答する部位、ヌクレオチド部位からなる新規化合物の合成実験を主に進めた。まず、本化合物を構成する、タンパク質への共有ユニットと光応答性ユニットからなる誘導体の合成から取り掛かった。これら各ユニットの合成とカップリング反応を進め、いくつかの誘導体候補を得ることには成功した。しかしながら、多段階の合成ステップからなり、収率がかなり低く、さらに、共有結合ユニットを組み込んだ後の精製が非常に手間がかかるという問題が生じている。また、この誘導体を最終段階である、ヌクレオチドとのカップリング反応を試みているが、現段階では成功していない。 今後の研究の展開としては、上述したような2つのユニットからなる誘導体の収率を上げる工夫と、ヌクレオチドとのカップリング反応の条件検討を進めていく予定である。また、現在用いているカップリング反応において、この誘導体の共有結合部位が反応性を落としている可能性があるため、共有結合部位として他の候補分子を用いた合成も進める予定である。この場合においては、これまで使用していたモータータンパク質・キネシンのコンストラクトの他にも変異キネシンを作製する必要が有り、適切な分子設計を行い、また、遺伝子工学的な実験を遂行できるよう、連携研究者の協力を仰ぐ予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請書においては、本年度の実施計画として、研究目的に必要なヌクレオチドアナログの合成を完成させるところまでを目的としていた。しかしながら、最終反応に必要な各ユニットの合成は成功しているものの、このアナログを得るための最終反応にまでは至っていない。そのため、やや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要において、今後の研究展開でも述べたが、主に次の2点を今後の研究の推進方策とする。 (1)タンパク質共有結合ユニット・光応答性ユニット・ヌクレオチドユニットからなる目的ヌクレオチドアナログをできるだけ早い時期に完成させる。特に、前2つのユニットとヌクレオチドユニットの最終カップリング反応の条件検討を急ぐ。 (2)申請書で記述したように、進捗状況に問題が出た時の対応策をとる。具体的には、共有結合ユニットととして、現在もちいている分子以外の候補分子を検討し、同時に、モータータンパク質・キネシンにもその分子に適した変異を導入する。これには、連携研究者の協力を仰ぐつもりである。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度においては、顕微鏡購入の必要性が生じ、当初の計画より多くの金額が必要になったため、研究上必要になる備品や消耗品として前倒し申請を行い、その余剰分が未使用額(次年度使用額)として反映されたものである。
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次年度使用額の使用計画 |
未使用額427,200円については、平成27年度に必要な備品購入に充てる予定である。
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