研究課題
本研究では精子の受精におけるシグナル受容・応答の全容を明らかにすることを最終目標とし、本申請課題の研究期間においては、主に「受精における時空間的な精子機能調節におけるカルシウムシグナルの役割」に焦点を当てて研究を進めた。カタユウレイボヤ精子を主な材料として、ケージド化合物による局所的なカルシウム導入と蛍光イメージングを組み合わせることで精子機能調節におけるカルシウムシグナルの作用機序の解明を目指した。平成27年度はカルシウムイメージングと運動解析を行うことにより可溶型アデニル酸シクラーゼの役割について解析を行った。またケージド化合物を用いて精子機能を時空間的に制御し、細胞内カルシウムシグナルと鞭毛波形を同時に捉えることができるシステムを構築した。ケージドATPを用いた実験により、除膜したカタユウレイボヤ精子のカルシウム濃度依存的な鞭毛非対称波形成を高速度カメラで捉えることに成功した。これらの成果については第8回国際被嚢会議(The 8th International Tunicate Meeting)、生体運動研究合同班会議において報告した。
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