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2016 年度 実績報告書

非上皮系組織における平面内細胞極性因子の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26840075
研究機関大阪大学

研究代表者

橋本 昌和  大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (60580496)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードゲノム編集 / 平面内細胞極性
研究実績の概要

私たちは前年度までに、Cas9 mRNAとgRNAを受精卵にエレクトロポレーションすることで、マイクロインジェクションを用いない簡便なマウスゲノム編集法を開発した(Hashimoto&Takemoto Sci.Rep 2015)。さらに私たちは改良を加え、Cas9 mRNAの代わりに核移行シグナル付きの Cas9タンパク質を人工授精数時間後の受精卵にエレクトロポレーションすることにより、モザイク率の低い変異マウスの作出に成功した(Hashimoto et al. Dev.Biol. 2016)。これにより、F0世代での変異マウスの解析がより容易になった。またこの手法はloxP配列の導入、GFPなどの蛍光タンパク質のノックインにも利用可能である。本手法の開発により、F0世代で平面内細胞極性の変異マウスの作成、ならびに平面内細胞極性因子の蛍光融合タンパク質を発現するノックインマウスの作成が可能になった。
本研究課題を通して、従来のES細胞でPrickle1の遺伝子ターゲティングを行い、キメラマウスを作成する方法から鼻低形成マウスが得られた。それは軟骨細胞の極性が乱れることによることを明らかにしてきたが、今後は新たに開発した受精卵エレクトロポレーション法によって、平面内細胞極性因子のシス制御領域をしらべ、その進化的保存性などに着目し、形態形成における重要な知見をもたらすことができると考えている。また、この受精卵エレクトロポレーション法はマウスだけではなく、ブタなどの家畜動物にも応用可能であることを示しており(Tanihara et al. Science Advances 2016)、他動物種における形態形成研究への活用も期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Electroporation of the Cas9 protein/sgRNA into early pronuclear zygotes generates non-mosaic mutants in mouse2016

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto M, Yamashita Y, Takemoto T
    • 雑誌名

      Developmental Biology

      巻: 418 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1016/j.ydbio.2016.07.017

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Somatic cell reprogramming-free generation of genetically modified pigs.2016

    • 著者名/発表者名
      Tanihara F, Takemoto T, Kitagawa E, Rao S, Do L, Onishi A, Yamashita Y, Kosugi C, Suzuki H, Sembon S, Suzuki S, Nakai M, Hashimoto M, Yasue A, Matsuhisa M, Noji N, Fujimura T, Fuchimoto Di, Otoi T
    • 雑誌名

      Science Advances

      巻: 2(9) ページ: e1600803

    • DOI

      10.1126/sciadv.1600803

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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