平面内細胞極性という上皮細胞においてよく研究されている経路を非上皮系の軟骨細胞においても機能し、その経路の因子の機能を壊したノックアウトマウスを作成すると、鼻低形成の表現系を得た。鼻の発生において、先端で分泌因子の Wnt5aが発現し、軟骨組織で平面内細胞極性因子であるPrickle1が発現していた。野生型マウスでは軟骨細胞は強い極性をもって左右に長い形態を示し収斂伸長様に鼻中隔軟骨を伸ばすが、上記ノックアウトマウスではその極性が失われ、同時に軟骨組織の伸長も失われていることがわかった。また、この極性には鼻の先端でのみWnt5aが発現し、勾配を形成することが大事であることも明らかにした。
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