繊毛虫ミドリゾウリムシの細胞内には約700細胞のクロレラが共生している。本研究課題は、細胞生物学的および分子生物学的な手法を用いて、細胞内共生成立の分子機構と進化的意義を解明することを目的として行った。 ミドリゾウリムシと共生前後のクロレラからRNAを抽出し、Illumina HiSeq2000によるシークエンスをおこなった。さらに、ミドリゾウリムシから50年以上前に単離され、宿主外で継代培養されてきた共生クロレラもミドリゾウリムシへの感染能力を維持していることを明らかにした。生きたクロレラは、再共生過程において、宿主食胞内での消化のプロセスに影響を与えることも明らかにした。
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