本研究では、ケルコゾア生物群における"ミトコンドリア型(Mt型)解糖系"の多様性・特性・進化を把握することを目的として研究を行った。ケルコゾア生物群主要6系統中5系統の生物群について、網羅的な"Mt型解糖系"酵素の探索を行ったところ、既に発見されている”Mt型解糖系”に相同な経路を持つのは2系統のみであることが明らかとなった。このことから、当該代謝経路はケルコゾア生物群の一部系統で遺伝子水平転移を通じて獲得された可能性が高いと考えられる。また本研究では”Mt型”解糖系酵素であるTPI-GAPDH融合タンパク質の抗体作成を試み、良好な特異性を持つ抗体が得られた。
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