亜鉛は、生体内において様々なタンパク質の活性または構造維持に必要な微量必須元素であり、これまで様々な植物から細胞膜や液胞膜に局在する亜鉛輸送体が同定されてきた。本研究では、新たにシスゴルジに局在する亜鉛輸送体MTP12 (metal tolerance protein 12) をシロイヌナズナから同定し、その生理機能の解明を目指した。その結果、MTP12は植物体全体で発現し、別のMTPメンバーであるMTP5と複合体を形成してシスゴルジ内に亜鉛を輸送することが強く示唆された。さらに、MTP12遺伝子破壊株を用いて小胞体ストレス応答機構に対する関与について検証した。
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