放線菌の二次代謝産物は医薬・農薬として利用されている。放線菌ゲノム解析から潜在的二次代謝遺伝子群が一菌株に20~40個存在する明らかになっている。本研究では放線菌に眠っている二次代謝遺伝子を覚醒させる手法として、放線菌とミコール酸含有細菌との共培養(複合培養)法に注目した。本課題では二次代謝遺伝子の活性化機構を明らかにするために、生産量が増大することが明らかになったゴードスポリンの生合成遺伝子に注目し、前駆体ペプチド遺伝子の発現プロモーターを明らかにした。この結果と網羅的転写解析の結果を考え合わせ、二次代謝産物の生産量の増加には細胞全体の一次代謝変化が一因となっていると考えられた。
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