Geobacter sulfurreducensゲノムにおいてⅡ型分泌系関連遺伝子(群)は2か所に存在している。それぞれのⅡ型分泌系が機能しなくなる遺伝子破壊株を作製し、生産されるシトクロムを調べたところ、一方の破壊株では野生株と同様であったが、もう一方の破壊株では、微生物燃料電池で発電に必須なシトクロムOmcZが正常に生産されていなかった。また、微生物燃料電池での発電能力を検証したところ、両者とも発電能力が欠損していることが明らかになった。本研究により、いずれのⅡ型分泌系も発電に、一方の破壊株ではOmcZの正常な生産(機能する状態までの成熟)に関与することが明らかになった。
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