発熱植物ザゼンソウの場合、低温を受容した後、発熱誘導という形で作用を発揮して、氷点下を含む寒冷環境下でも花の体温を20℃前後に維持できる。本研究では、シロイヌナズナで見出だされた「クロマチンサーモスタットモデル」がザゼンソウにおける迅速な温度受容機構に適用できるのではないかと考え、ザゼンソウの温度受容と発熱応答をつなぐ機構の解明を目指して研究を行った。その結果、発熱前の花と活発に発熱する花のトランスクリプトーム比較解析により、発熱する花での発現が高い転写因子群が特定され、本研究のターゲット遺伝子FLOWERING LOCUS Tと類似した遺伝子プロファイルを持つ複数の転写因子の特定に成功した.
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