研究成果の概要 |
ケルセチンのヒドロキシル基を化学修飾することで、直接的にその機能の検証を行うために、ケルセチンの3,7,3',4'位をアセチル基またはベンジル基で置換したケルセチン誘導体を合成し、これらの誘導体を用いたヒト大腸がん細胞(HCT116)におけるプログラム細胞死誘導のメカニズムの解明を行った。その結果、ケルセチンならびにアセチル化ケルセチンは有意にHCT116細胞の増殖を阻害した一方、ベンジル化ケルセチンはその機能を失っていた。また、ケルセチンならびにアセチル化ケルセチンによりミトコンドリア内活性酸素(ROS)が生じ、アポトーシスを誘導するほか、オートファジー誘導にも関与することが明らかになった。
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