酢酸摂取はメタボリックシンドローム予防に効果的であり、ラットにおいて運動持久力を増加させ、骨格筋におけるミトコンドリア生合成の増加、筋線維の遅筋化を引き起こす。本研究ではL6筋管細胞を用い、骨格筋における酢酸の作用機序を明らかにすることを目的とした。酢酸添加による作用には、酢酸代謝に伴うAMP/ATP比の上昇を介したAMPK活性化と、短鎖脂肪酸受容体GPR43およびカルシウムシグナル伝達を介したAMPK活性化が関与することが本研究において明らかとなった。酢酸摂取は、運動と同様の効果(AMPK遅筋線維の増加)を骨格筋にもたらし、新たなサルコぺニアの予防・治療法に繋がる可能性がある。
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