膵臓β細胞由来細胞株を用いSeP の長時間添加による細胞死形態の解析を行った。糖尿病患者の血中濃度に相当するSePにより、アポトーシス実行因子であるcaspase-3の活性化が生じた。全caspase阻害剤により細胞死の緩和が認められることから、過剰なSePがアポトーシスを誘導することが示唆された。また、SePの添加により小胞体ストレスマーカーであるCHOP及びGRP78の発現亢進が認められ、更に小胞体ストレスを抑制することが報告されている4-フェニル酪酸により細胞死が抑制されたことから、SePは膵臓β細胞由来細胞株において、小胞体ストレスを介したアポトーシスを誘導していることが示唆された。
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