研究課題/領域番号 |
26850102
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
西園 朋広 独立行政法人森林総合研究所, 森林管理研究領域, 主任研究員 (90353797)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | スギ / 成長の地域差 / フェノロジー / 成長期間 |
研究実績の概要 |
本研究では、スギの長期成長の地域変異に関する「フェノロジー仮説」を検証することを目的としている。そのために、成長フェノロジーを明示的に組み込んだ数理モデルを導出する。また、成長フェノロジーを実測し、データを収集する。最終的に、実測データに基づいてこのモデルの妥当性を検証する。 本年度においては、まず、既存の成長曲線式と整合するように、成長フェノロジーを明示的に組み込んだ数理モデルを導出した。導出したモデルの解釈について、さらに検討すべき点があるので、今後も検討・解析を進める必要がある。 次に、スギの成長フェノロジーについて、既に取得済みのデータを収集・整理した。また、2014年における成長フェノロジーを把握するために、茨城県内のスギ林において、肥大成長を測定した。次年度以降の解析に供するため、以上の取得済みのデータをまとめてデータセットの作成を進めた。また、2015年以降の成長フェノロジーを把握するために、高知県内のスギ林等において、肥大成長の測定を開始した。 さらに,適切なデータ構造を特定し,成長フェノロジーの地域差に関する定量的な評価方法を検討するために,作成したデータセットを用いて,予備的な解析を行なった。具体的には,デンドロメータを用いて測定した直径成長データにシグモイド型の曲線をあてはめ,成長開始時期・成長終了時期・成長期間等の成長フェノロジーに関する指標を算出した。また,この指標を地域間で比較した。その結果,シグモイド型の曲線を用いた分析によって定量的な評価が可能であることを確認した。また,茨城県に生育するスギと比べて,富山県に生育するスギの成長開始時期が遅いこと等が分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
数理モデルの基本的な導出を終えた。また,既往の実証データの収集と整理を進めるとともに,新たな実証データの収集を開始した。当初の目的に沿った形で研究を遂行しており,順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画は概ね予定通りに進んでいるが,数理モデルの導出について再検討すべき事項があるので,次年度以降もモデルの検討・解析を進めていく。また,データの収集と解析を予定通りに進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
デンドロメータの設置作業が順調に進んだため,旅費を節約できた。
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次年度使用額の使用計画 |
デンデロメータの設置・計測のための旅費として使用する。
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