本研究の目的は果樹の生育面と土壌の環境面の双方から推奨することができる施肥体系や土壌管理技術を確立することにある。はじめに、青森県内の中粗粒灰色低地土のリンゴ園で土壌調査を行った。次に、数値解析を行うために採取試料の理化学性試験を実施した。最後に、リンゴ園の深度10、50、100cmに土壌センサーを埋設し、体積含水率、電気伝導率および地温を1年8ヶ月にわたりモニタリングした。数値解析の結果、リンゴの収量と品質を継続的に維持できるのであれば、施肥基準に定められた量の窒素肥料を無理に施肥しないほうが、地下水環境基準を守ることが可能であることが示唆された。
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