音響測定法を用いて排水過程にある土壌試料の連続気相率をリアルタイムで測定する技術の開発を目的とした.鳥取砂丘砂の水分飽和試料を作成して排水させ,排水量と試料の質量から求めた全気相率と,音響法による連続気相率を比較した.音響測定法の時間分解能は5回1セットを約100秒かけて行う程度である.気相率の変化速度は,排水初期の数分間で0.06~6 %/100秒となった.したがって音響測定法は,排水初期の数十秒を除き,本実験で設定した気相率の時間変化に十分対応できる.測定精度は±1 %程度であり,これは平衡時の測定誤差に比べて大きく違わない.
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