本研究では、高頻度の一酸化二窒素(N2O)のモニタリング手法と統計的手法によるパラメータ推定法を組み合わせることにより、茶園土壌からのN2O発生量に及ぼす環境要因の影響を明らかにし、N2O発生量を推定する基礎モデルを構築することを目的とした。茶園土壌からのN2Oフラックスは、土壌中の無機態窒素濃度の消長に大きく依存するとともに、土壌水分量の変化に対して急激に反応した。本観測結果を用いたパラメータ推定の結果、硝化由来のN2O発生量が大部分を占めた。また、推定されたパラメータを用いて、過去の調査で得られたN2O発生量を予測したところ、実測値をよく再現したことから、推定結果の妥当性が確認された。
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