本研究は、狂犬病ウイルス(RABV)のRNA による新規複製・転写制御機構を明らかにすることを目的に研究を行った。RABV野外株119検体の間で保存されているRNAモチーフを探索した結果、N遺伝子 CDSの5’側とM遺伝子の3’UTRにRNAモチーフが同定された。RABVの3’UTR挿入したluciferase RNAを用いてレポーターアッセイを行った結果、MとG の3’UTRがmRNAの分解を促進することが明らかになった。また、ミニゲノムレポーターアッセイと組換えウイルスを用いた実験により、N CDSの高度保存領域はRABVの複製に必要なモチーフ配列をコードすることが明らかになった。
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